弁護士野条健人の交通事故ノート

交通事故の被害者に役立つ情報を発信していきます!!

逸失利益算定における基礎収入の認定について


こんにちは!

かがりび綜合法律事務所代表弁護士の野条です。



逸失利益算定における基礎収入の認定についてお話いたします。
逸失利益算定における基礎収入は,裁判上,将来得られるであろう相当程度の蓋然性のある収入額が証拠等によって認定されるものとして、認定されることがあります。

特に年少者の逸失利益については、まだ将来のことがよくわかりません、将来得られたであろう利益が事故により得られなくなったとき、どうするのか。これについては裁判例があります。
最判昭和49年7月19日民集28巻5号872頁】
7歳の女子が死亡した事案につき,被害者は高校進学が可能であり,高卒後就職し,25歳で結婚して離職すると推定し,その後の家事労働分の財産的損害が生じるとした。
最判昭和54年6月26日裁判集民事127号127頁】
5歳の女子が死亡した事案につき,18歳から19歳の女子の平均給与額を基礎収入として算定したことを不合理ではないとしたもの。
最判昭和56年10月8日裁判集民事134号39頁】
8歳の女子が死亡した事案につき,パートタイム労働者を除く女子の平均給与額を基礎収入として逸失利益を算定しても不合理ではないとしたもの


これら最高裁判例を踏まえて,実務では,女子年少者の逸失利益算定の際に,基礎収入として女子平均賃金を用いてきています。
今後男女平等社会がより女子平均賃金で計算するのはどうかという議論がでてくるとおもいます。この問題にも我々は目を向けていかないといけないとおもいます。

f:id:kagaribi-kotsujiko:20210220105349j:plain
f:id:kagaribi-kotsujiko:20210220105347j:plain