弁護士野条健人の交通事故ノート

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解決事例【追突事故で5か月間治療、慰謝料・主婦休業損害の増額し、合計140万円近くで円満示談したケース】

【追突事故で5か月間治療、慰謝料・主婦休業損害の増額し、合計140万円近くで円満示談したケース】

慰謝料・損害賠償 人身事故

こんにちは!かがりび総合法律事務所代表弁護士の野条です^^

さて、過去に取り扱っていた野条の解決事例を中心に見ていきたいと思いますが、本日のテーマは主婦の休業損害です!

主婦の休業損害って、そもそもなにですか〜!?というお声もあると思いますので説明させていただきます!

裁判所は、主婦による仕事が交通事故によりできなかった場合にはその財産的損害を認めています。

最高裁は、最二小判昭和49年7月1日判決、最三小判昭和50年7月8日判決において、「家事労働に属する多くの労働は、労働社会において金銭的に評価されうるものであり、これを他人に依頼すれば当然相当の対価を支払わなければならないのであるから、妻は自ら家事労働に従事することにより、財産上の利益を挙げている」と述べています。

つまり、家事労働にによる財産上の利益の喪失を認めています。既にご存知の方は、主婦、家事労働者の基礎収入は、賃金センサスの女子全平均賃金をもって損害額を算定する取り扱いをしています。

これは、兼業主婦やパートをしている主婦、それから「主夫」ですね。これでも認められます。主夫で認められないとすれば男女差別ではないかという問題も惹起させますね!

こっからが腕の見せ所ですが、この主婦の休業損害の金額をどうやって立証するのかです。やはり休業の必要性をカルテや本人の申告をより詳述的具体的に述べるか、立証の技術が必要です。またどこかでお話させていただけばと思います。

依頼主 20代 女性

1 相談前について
主婦の依頼者様は追突事故に遭い、約5か月間にわたり治療を行い、慰謝料の増額などの交渉全般をしてもらいたいとのことで相談がありました。

2 相談後について
相談の際に主婦としての休業損害も請求できることも助言しました。依頼者様は主婦であり、家事が十分に出来なくなっていることを丁寧に主張するようにしました。依頼者様から家事従事者として家族構成の聞き取りや住民票の提出を立証するとともに陳述書としてⅩさんの家事がいかに制約を受けているのかを証拠として提出しました。

そうすると、相手方保険会社は上記内容を汲んでもらい、大幅に増額しⅩさんの希望どおり示談することができました。

3 野条 健人弁護士からのコメントについて
弁護士に依頼すると慰謝料が増額する傾向にあるということをご存知の方はおられますが、主婦(家事従事者)による休業損害が補償されることは知らない方も多く、示談後に知って泣き寝入りすることもあります。

また、実は「主婦の手当を出しておきます」と保険会社に言われ、安堵している場合であっても、その金額の妥当性に問題があることもしばしば見られますので、一度示談提示額が出られた場合、出る前でも大丈夫ですのでお気軽に弁護士までご相談頂ければアドバイスさせて頂きます。